loose usage about The Grove (Grow)
概要
ここでは The Grove アドオンの Grow
機能に絞って記述する。
参考
利用環境
- blender 2.91
- The Grove release 9
各パラメータまとめ
- Nodes: 一つの枝が一年で成長させることができるノード(≒節)の最大数。最大数なので他のプロパティの影響でこの数に届かないことがある。
- 成長可能なノード数を制限するため、樹齢を増やした方が制限による影響が大きくなる。
- ノード全体で成長する長さは
Length
で制限を受ける
- Length: 1つの枝にあるノード全体が、一年間に成長することができる長さの最大値
Nodes
で指定した数はこのプロパティ影響を与える。Length / Nodes = 1つのノードの長さ
となる。- 側枝などの枝分かれした部分は個別に判定される。例えば枝が2本ある場合は2本それぞれが
Length
まで成長できることになる
- Longer in Shade: 日が当たっていない陰の状態となっている時に、枝の成長を増減させるパラメータ
- 枝の寿命によって完全に成長が止まる場合はそもそも機能しない
枝の成長を増減させる
のがポイント。ここを正の値にすれば 日陰にいる方が成長が早い枝 を作成することも可能。
不明点
Nodes = 1
にすると、幹の部分のみ Nodes
や Length
のプロパティが成長を鈍らせていた。
Nodes = 2
以上にすると問題ないので、そもそも Nodes = 1
というのを想定していないのかもしれない。
ノードとは?
後ほどこの辺りの概念はまとめる予定だが、差し当たって Grow
では必須の知識となる Node
Branch
twig
についてまとめる。
情報処理試験などの情報系、あるいは理数系、名称の由来の分野でもある植物学を学んでこられた方々には ツリー構造
の用語のことだと言ってしまえば理解が早いかもしれない。
The Grove
では下図で示した部分をそれぞれ Node
Branch
twig
と呼んでいる。
Grow
ではこの3つの要素に関する成長と制御するパラメータとなっている。
Node
Node
は2つの意味を持っている。
Branch
とtwig
の境界線Branch
とBranch
の境界線
ひとまとめで説明すると、 枝分かれが発生した個所 。
Branch
Branch
は大雑把にまとめると以下の2つの意味を持っている。
- 幹に相当する、垂直方向へ伸びていく枝。
The Grove
オブジェクトが最初に生成した枝で必ず1つ存在する。 - 枝分かれして水平方向へ伸びていく枝。主に側枝に相当する。
twig
が発生して成長した枝。
twig
Branch
のノード部分に一番最初に発生する葉や芽に相当する。
The Grove
では twig
に用いるモデルを変更して木が茂らせる葉を変えることで見た目を変更することができる。
Node
部分に最初に発生する要素でもあり、 twig
が成長することで新しい Branch
となる。
言い換えれば、 Node
が成長していない場所には Branch
は発生しない。
The Grove 成長モデル
The Grove
は木の成長ロジックとして現実の植物成長モデルを利用しており、概要は下図のようになっている。
文章化すると概ね以下の通り。
- ノード部分に
twig
が発生する - 発生した
twig
がBranch
として成長する - 成長した
Branch
のノード部分に新たなtwig
が発生する
このルーチンを繰り返して成長していくことになるが、成長の過程で Flow
や Shade
、 Drop
の影響を受けると成長を阻害されて twig
や Branch
が発生しなくなる。
Nodes
一つの枝が1年で成長できるノードの数を制限するプロパティ。
成長するにはノードから twig
や branch
が発生して成長しなければならないが、この成長を制限する。
成長が進むとノードの数が増えるため、時間がたてばたつほど影響が大きくなる。
成長するノードの制限は branch
毎に判定される点に注意。
Nodes = 1
Nodes = 2
Nodes = 3
Length
branch
がもつノード全体が、一年間に成長することができる長さの最大値。
The Grove
はノードがどれぐらい成長するかを Nodes
と Length
に拠っているようで、下記のような式で1つのノードの長さを計測している。
Length / Nodes = 1つのノードの長さ
上記のような処理のため、 Nodes と Length でノードの間隔を表現する点に注意。
一つ一つの枝の間隔が広い木を作りたい場合などに考慮するプロパティにもなっている。
Nodes=1, Length=20cm
Nodes=2, Length=20cm
Longer in Shade
日が当たっていない陰の状態となっている時に、枝の成長を増減させるパラメータ。
ここで指定するのは完全に日が当たっている状態での成長からの比率。
負の値で指定すると元の成長よりも減衰し、正の値で指定すると促進する。
そのため、下図のようにこのパラメータを正の値で指定して日陰のようなシチュエーションを用意すると日陰にいる枝の方が成長が促されているという現象を確認できる。